「白井晟一研究会」では、いつも手にとって
ご覧頂いていますが、遠方の方々にも楽しんで頂く
ために、一部ですが掲載しました。
装丁の特徴は、シンプルで、ロゴタイプやマークは
小さめで、余白の美をいかしていること。
どこまでが出版社で決められたものなのかわかりませんが、初期は和本のような風合いがあり(真実一路・路傍の石)その後は、洋書の影響を受けたものが多いと言えるでしょう。
@ パラフィン紙をよく使用していること
表紙を包むように糊付け=「道しるべ」
「チェーホフ戯曲集」「灰色の眼の女」
クロスの表紙を覆う=「無窓」
A フランス装(本来は蔵書家が装丁し直すための 仮製本の一種)のように、四方を折り返した表紙
をつけてパラフィン紙で補強、保護されている。
最大は豪華本の「白井晟一の建築」作品集
B ページを角丸にする
「チェーホフ戯曲集」「西洋木造建築」
これは見た目も手触りも和らぐがコスト高
C 表紙の四隅に三角の白い革(合皮)を付ける
=「無事」
D 白い表紙=「顧之居書帖二」
これは汚れがとれないのが不便
E 天金=「無窓」特装本(表紙はベージュの
バックスキン)
白井晟一の装幀
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2011年1月11日更新
「道しるべ」山本有三 著 1948年
「無事」山本有三 著 1972年
(題字:山本有三 装幀:白井晟一)
「夢の浮橋」倉橋由美子 著 1971年
「ホモ・モーベンス」黒川紀章 著 1969年
「西洋木造建築」白井晟一研究所 訳編 1975年
(特注限定本は表紙・函共に鮮紅の厚紙)
「無窓」白井晟一 著 1979年
(特注特装本は表紙・函共にベージュのバックスキン)
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「くるま椅子の歌」
水上勉 著 1967年/ (文庫)1973年
(中公新書)
「白井晟一の建築」作品集・白井晟一 著 1974年